カテゴリ: 統計

前回の記事ではRでグラフを作るときの特徴やメリットについて紹介しました。


今回はggplot2でグラフ実際に作りながら、基本的な考え方について紹介します。



1.準備

ggplot2パッケージを使うためにはtidyverseパッケージを事前に読み込む必要があります。

library(tidyverse)

今回使うデータは以下のデータを使います。
見慣れない関数もありますが、無視して全て実行していただいて構いません。

set.seed(3) 
性別 <- as.integer(runif(200, 0, 2)) 
年齢 <- as.integer(rnorm(200, 65 , 10) + 性別*10)
身長 <- as.integer(rnorm(200, 165, 10) - 性別*10)
体重 <- as.integer(rnorm(200, 65, 10) - 年齢*0.05)
SIAS <- as.integer(rnorm(200, 45, 5))
SIAS <- ifelse(SIAS<=72,SIAS,72)
SIAS <- ifelse(SIAS<0,0,SIAS)
MMSE <- rnorm(200, 30, 5) -年齢*0.1
MMSE <- as.integer(ifelse(MMSE<=30,MMSE,30))
MMSE <- ifelse(MMSE<0,0,MMSE)
BBS <- rnorm(200, 42,5) -0.05*年齢 +0.15*SIAS -0.04*MMSE 
BBS <- as.integer(ifelse(BBS<=56,BBS,56))
BBS <- ifelse(BBS<0,0,BBS)
lin.pred <- 1 - 1.1*年齢 + 0.6*SIAS + 2.5*BBS - 2.5*MMSE
theta <- exp(lin.pred) / (1 + exp(lin.pred))
歩行 <- rbinom(200, 1, theta)
df <- data.frame(性別,年齢,身長,体重,SIAS,BBS,MMSE,歩行)
df <- df %>% 
  mutate(性別 = factor(.$性別, labels = c("男性","女性")),
         歩行 = factor(.$歩行, labels = c("非自立", "自立")))
head(df)


このデータは【演習1】R初心者が統計をかけるための前準備の流れを復習しますで使ったデータと同じですので、以前ダウンロードされた方はこのデータを使っても構いません。

data01.xlsx 
library(tidyverse)
library(readxl)
df <- read_excel("data01.xlsx", sheet = "日本語")
df <- df %>% 
  mutate(性別 = factor(.$性別, levels = c("男性","女性")),
         歩行 = factor(.$歩行, labels = c("非自立", "自立")))
head(df)




2.Rでグラフを作るときの基本的な流れ

前回の復習ですが、グラフを作る基本的な流れは以下の通りです。

Rのグラフの作り方

①基本情報を先に指定する
  • x軸はこれです、y軸はこれです
  • この群で色分け(グループ分け)します。
②作りたいグラフを指定する
  • (上記で指定した情報を元に)
  • ◯◯図を作ります(散布図、棒グラフ、箱ひげ図など)
  • そのグラフの細かい指定をします(マーカーの大きさなど)
③軸、タイトル、ラベルの指定をする
  • x軸のタイトルはこれ、y軸のタイトルはこれ
  • 凡例はこれ
  • タイトルはこれ
  • フォントはこれ
④その他
  • グループごとにグラフを並べるなど
大切なのは事前にxとyなど事前情報を指定することです。
スクリーンショット 2019-02-26 7.52.58

今回は主に①と②の話を中心にします。



3.目標

今回の記事では身長と体重の散布図を作ります。
横軸が身長で縦軸が体重、性別で色分けします。
併せて回帰直線も引いてみます。

完成図
スクリーンショット 2019-02-26 22.23.35



4.ggplot関数


ggplot2パッケージでグラフを作る関数はggplot関数です
ggplot()
スクリーンショット 2019-02-26 20.51.53


右下のplotビューを見ると灰色で何も書かれていませんがこれであっています。

ggplot関数はグラフの土台を作る関数です。この上に1つずつ情報を付け加えていきます。




5.使うデータの指定

ggplotでグラフを作るのにまず必要な情報はどのデータを使うか?です。


データを指定するのは主に2つの方法があります。

①data=を使う
ggplot(data = df)


②%>%を使う
df %>%
ggplot()
第2章で%>%を使ってデータ集計を行った後にそのままggplotでグラフを作る時は便利です。


6.aes関数

基本情報を指定するのがaes関数です。

基本情報とはx軸やy軸の指定など、グラフを作るのに必要な要素になります。

スクリーンショット 2019-02-26 21.55.53

dfというデータでx軸を身長、y軸を体重、性別で色分けするには以下のようにします。
 ggplot(data = df, aes(x = 身長, y = 体重, color = 性別))
スクリーンショット 2019-02-26 22.19.25

右下に目盛が出てきました。まだ実際のグラフを作っていないので中身はありません。



7.geom_関数

土台の準備ができました。次は土台の上にグラフを重ねていきます。

グラフを作るのはgeom_関数です
スクリーンショット 2019-02-26 22.57.27

グラフにはいくつか特徴があります
  • 統計量(平均・標準偏差・中央値など)がどうなってるか知りたい(差を知りたい)
  • AとBの関係性を知りたい(相関を知りたい)
  • データの分布を知りたい(正規分布、それ以外の分布)
それぞれのグラフにどんな特徴があるかは1つずつ説明していく予定です。


今回は散布図と回帰直線を引きます


散布図はgeom_point関数を使います。
ggplot関数は + で繋ぎます。

ggplot(data = df, aes(x = 身長, y = 体重, color = 性別))+
geom_point()
スクリーンショット 2019-02-26 23.32.46

geom_point関数の中は何も入っていませんが、本来aes関数を指定する必要あります。
ggplot関数で既にaesを指定していると、それ以降に続くgeom_関数はggplot関数で指定したaesの情報を引き継ぎます。


次に回帰直線を + で重ねます。
回帰直線はgeom_smooth関数で、回帰直線を引くにはmethod = lmを指定します。
ggplot(data = df, aes(x = 身長, y = 体重, color = 性別))+
geom_point() +
geom_smooth(method = lm)
スクリーンショット 2019-02-26 23.47.32

グラフが追加されました。細かい設定はそれぞれのグラフの説明で行う予定です。



8.theme_関数(macで文字化けを防ぐ)

macで日本語のデータを使うと□□のように文字化けします。
文字化けしないためにはtheme_関数のbase_family=でフォントを指定します。
今回は游ゴシック(Medium)を使います。windowsだと指定は必要ないかもしれません(未確認)。

ggplot(data = df, aes(x = 身長, y = 体重, color = 性別)) +
geom_point() +
geom_smooth(method = lm) +
theme_gray(base_family = "YuGo-Medium")
スクリーンショット 2019-02-26 22.23.35


これで最初の見本と同じになりました。



まとめ

今回はggplotでグラフを作る基本的な流れを説明しました。

他にも色々なところを変更することができますが徐々に説明していきます。。



第2章では実際にデータを扱い、新しい列を作ったり、条件に合う行を抽出したり、グループ化して集計したりしました。

第3章ではRでグラフを作るを目標にする予定です。

今回はグラフを作る前にそもそも知っておきたいことを紹介します。



ggplot2パッケージ

Rでグラフを作る代表的なパッケージにggplot2というものがあります。

ggplot2はtidyverseパッケージに含まれています。そのため以下のコードでggplot2パッケージも利用可能です。

library(tidyverse)
スクリーンショット 2019-02-26 13.45.36

tidyverseにはグラフ作成のggplot2だけでなく第2章で使ったdplyrパッケージ(%>%, mutate, slice, filter, group_by, summarizeなど)も入っています。

そもそもRにはパッケージを使わなくてもグラフが作れるのですが、ggplot2ではきれいで様々な種類のグラフを作ることができます。「審美的」とも言われるそうです。



Rには初期設定でも基本的なグラフが作れますが、今回はggplot2を使ったグラフで説明します。




RとExcelのグラフは作り方がぜんぜん違う

Excelで「ピボットグラフ」を使ったことなければ、ExcelとRのグラフの作り方はぜんぜん違うものになります。



Excelのグラフの作り方

①事前に作りたいグラフの種類に合わせて表を並べ替える

②表を選択して挿入→グラフ

③軸やタイトル、凡例を調整する


大切なのは事前にグラフを作るのに必要な形にすることで、コピペの嵐に見舞われることがあります。
スクリーンショット 2019-02-25 23.48.20




Rのグラフの作り方

①基本情報を先に指定する
  • x軸はこれです、y軸はこれです
  • この群で色分け(グループ分け)します。
②作りたいグラフを指定する
  • (上記で指定した情報を元に)
  • ◯◯図を作ります(散布図、棒グラフ、箱ひげ図など)
  • そのグラフの細かい指定をします(マーカーの大きさなど)
③軸、タイトル、ラベルの指定をする
  • x軸のタイトルはこれ、y軸のタイトルはこれ
  • 凡例はこれ
  • タイトルはこれ
  • フォントはこれ
④その他
  • グループごとにグラフを並べるなど
大切なのは事前にxとyなど事前情報を指定することです。
スクリーンショット 2019-02-26 7.52.58





Rはグラフを重ね合わせることができる

Rはグラフを作る前にx軸とy軸が何かを指定します。

このメリットの1つにグラフを重ねることができるがあります。

スクリーンショット 2019-02-26 13.27.39

Rでは事前にデータからx軸とy軸を指定しています。そのおかげで、そのx軸,y軸を基準とした棒グラフ+エラーバー+散布図など複数のグラフを重ねることができます。



グラフの拡大・縮小をしてもグラフの形が崩れない

Rのグラフの特徴ですが、グラフを拡大・縮小してもグラフが崩れにくいのが特徴です。

図として保存もできますし、クリップボードにコピーすれば直接Word, Excel, Power Pointへの貼り付けも簡単です。

スクリーンショット 2019-02-26 13.41.19


プログラムさえ作ってしまえば、違うデータでも同じグラフが作れる

Rの大きな特徴としてプログラムを作ってしまえば、データが変わっても同じグラフが作れます。


スクリーンショット 2019-02-26 13.50.39
スクリーンショット 2019-02-26 7.52.17

例えばdata01が今年のデータとして、来年作るdata02で同じグラフを作るとします。

ExcelであればVBAでプログラムでも作らない限り、今年と同じ作業を来年する必要があります。

しかしRであれば上図のdata01をdata02に変えるだけで同じグラフを作ることができます。

しかも列の名前を変えさえしなければ、他の列の追加・削除を行っても影響がありません。

年次報告書などもフォーマットができれば作業効率アップが目指せるかもしれません。


まとめ

今回はRでグラフを作るときのメリットと特徴を紹介しました。

これからの記事ではグラフの特徴や作成について紹介していく予定です。

第2章ではデータハンドリングの基礎について紹介してきました。

【2-1】Rのfor関数、apply関数を使ってまとめて標準偏差などの統計量を求める方法

【2-2】Rのmutate関数を使って列の追加や修正を行う



今回は上記の復習として実際にデータを前処理し、集計をかけるところまで行います。

スクリーンショット 2019-02-08 10.33.40


1.データの準備

前回同様FIMのデータを使います。

FIM.xlsx 

今回は「入院時, 1ヶ月後, 退院時」全てのタブの使います。

スクリーンショット 2019-02-19 22.25.41


ダウンロードした後、プロジェクトの指定フォルダにファイルを移動させます。

プロジェクトの使い方がわからない場合は【1-6】Rstudioのプロジェクトについて解説しますをご参照ください。


まだ複数のデータを結合する方法を紹介していません。以下のコードを実行してください。

#必要なパッケージを読み込む
library(tidyverse)
library(readxl)

#それぞれのタブのデータフレームを作る
fim_in <- read_excel("FIM.xlsx", sheet = "入院時")
fim_1 <- read_excel("FIM.xlsx", sheet = "1ヶ月")
fim_out <- read_excel("FIM.xlsx", sheet = "退院時")

#bind_rows関数で3つのデータフレームを縦につなげる
fim <- bind_rows(fim_in, fim_1, fim_out)

bind_rows関数は複数のデータフレームを縦につなげる関数です。
fimという変数に入院時、1ヶ月、退院時全てのデータを縦につなげました。

これで準備完了です。


2.今回の目標

データにはFIM(18項目 + 運動合計 + 認知合計 + 全体の合計)のデータがあります。

更に今回同じ患者に3回反復測定を行っています。


<目標>
  • FIM各項目の平均点が入院時→1ヶ月→退院時でどう変化しているのかを表にする



課題①

まずデータの確認を行います。
  1. head関数、str関数を使ってデータを確認します。

回答は下にスクロールするとあります↓















head(fim)
スクリーンショット 2019-02-25 3.26.39

str(fim)
スクリーンショット 2019-02-25 3.27.15




課題②

データをlongデータに変えます。

まず列名と列番号を取得します。

t関数(またはdata.frame関数)とnames関数を組み合わせて列名と列番号を取得します。














t(names(fim))
スクリーンショット 2019-02-25 3.27.40

または
data.frame(names(fim))
スクリーンショット 2019-02-25 3.28.03



課題③

次はlongデータに変更します

  • パイプ演算子(%>%)を使います
  • 時期はbind_rows関数を使って縦に結合したので既にlongデータになっています
  • fimの「食事」〜「FIM全体」の列をlongデータに変えます
  • 今回はkeyの列名を「項目」、valueの項目を「点数」とします
  • 「項目」のfactorの要素を五十音順にせず、列で並んだ順で表示するようにします
















fim %>% 
  gather(5:25, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE)
スクリーンショット 2019-02-25 3.55.14







課題④

次はsummarize関数を使い集計します。

  • fim_summarizeという変数名に作ります
  • 各項目が時期によってどう変化するのかが見たいのでした
  • 結果が項目→時期→点数と並ぶようにします。
  • 出た結果を見ると1箇所望まない結果になっている箇所があります。どこでしょう。














fim_summarize <- fim %>% 
  gather(5:25, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE) %>% 
  group_by(項目,時期) %>% 
  summarize(平均 = mean(点数), 標準偏差 = sd(点数))
fim_summarize
スクリーンショット 2019-02-25 3.35.13



課題⑤
時期を見ると1ヶ月→退院時→入院時となっています。

時期のclassを確認します。















class(fim_summarize$時期)




課題④のコードに1行足して時期をfactor型に変え、入院時→1ヶ月→退院時の順に並ぶようにしてください。



















fim_summarize <- fim %>% 
  mutate(時期 = factor(時期, levels = c("入院時", "1ヶ月", "退院時"))) %>% 
  gather(5:25, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE) %>% 
  group_by(項目,時期) %>% 
  summarize(平均 = mean(点数),
  標準偏差 = sd(点数))
fim_summarize
スクリーンショット 2019-02-25 3.29.54




課題⑥

今回の結果から「運動合計」「認知合計」「FIM合計」を取り除くにはどうすればいいでしょう。
fim_summarizeをつかって求めてください。
  • fim_summarize2 という変数名に作ります。
  • filter関数を使います
  • もし困ったら下の図を参考にしてください。
スクリーンショット 2019-02-11 2.04.40




















fim_summarize2 <- fim_summarize %>% 
  filter(!項目 %in% c("運動合計", "認知合計", "FIM合計"))
スクリーンショット 2019-02-25 3.31.41


まとめ

今回は第2章の一部の復習を行いました。

第2章では他にもifelse関数やcase_when関数を使って新たな変数名を作ったり、select関数で列を抽出しています。

今回のデータでも年代を作ったり、年代ごとにグループ分けすることも可能です。



fim %>% 
  mutate(年代 = cut(.$年齢, 
                  breaks = c(50, 60, 70, 80, 90),
                  right = FALSE, 
                  include.lowest = TRUE,
                  labels = c("50代", "60代", "70代", "80代")),
         年代 = as_factor(年代),
         時期 = factor(時期, levels = c("入院時", "1ヶ月", "退院時"))) %>% 
  gather(食事:FIM合計, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE) %>% 
  group_by(時期, 項目, 年代) %>% 
  summarize(平均 = mean(点数), 
            標準偏差 = sd(点数),
            人数 = n())

スクリーンショット 2019-02-25 3.44.47


n関数はまだ紹介していませんでしたが、グループの数を表示することができます。
それ以外は過去の記事で紹介したものなので、まだしっくりこない方はサイトマップから過去の記事を探してみてください。



また色々な切り口があると思いますので、ぜひ色々試してみてください。


今までRでデータの変数名を変更したり条件でグループ化したりしました。







そして前回の記事では集計して平均や標準偏差などの要約を出したり、グラフを作るためにgather関数を使ってlongデータを作りました。

【2-5】Rでデータを集計するのに便利なtidyデータとgather関数



今回は棒グラフや折れ線グラフ作成に必要な平均や標準偏差などの統計量を求めます。



データは前回と同じデータを使います。

FIM.xlsx

スクリーンショット 2019-02-19 22.25.41


ダウンロードした後、プロジェクトの指定フォルダにファイルを移動させておけば、以下のコマンドで前回最後の場面まで進みます。

library(tidyverse)
library(readxl)
fim <- read_excel("FIM.xlsx", sheet = "入院時")
fim_long <- fim %>% 
  gather(食事:FIM合計, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE) 
head(fim_long)


1,groop_by関数でグループ化したい項目を指定する

ますグループ化するためにはgroop_by関数を使います。

group_by(データ,列名)

%>%を使うとデータの部分は省略できます。

fim_long %>% 
  group_by(項目) 

スクリーンショット 2019-02-21 21.42.39



何も変わってないように見えますが、薄い文字のところに# Groups:項目 [21]とあります。


ちなみにグループの種類が複数でも可能です。

fim_long %>% 
  group_by(項目,性別) 

スクリーンショット 2019-02-21 21.45.43



2.列名の順番について

下の2つのコードはどういった違いがあるのでしょうか?

スクリーンショット 2019-02-22 0.15.27

表の並び順が違うだけでその後グラフを作るときには影響はないのですがイメージとしては上記のようになります。





3.統計量を出すsummarize関数


平均などの統計量などを出すにはsummarize関数を使います。

summarize(名前1 = 関数1, 名前2 = 関数2)

summarize関数の前にgroup_by関数を使っていると、グループごとの集計が出てきます。

fim_summarize <-  fim_long %>% 
  group_by(項目,性別) %>% 
  summarize(平均 = mean(点数), 
            標準偏差 = sd(点数), 
            最小値 = min(点数), 
            最大値 = max(点数))
fim_summarize

スクリーンショット 2019-02-22 0.49.09




もし保存したい場合はwrite.csv関数を使います。

wite.csv(保存する変数名, "ファイル名.csv")
ファイル名には" "と.csvを入れます

write.csv(fim_summarize,"FIM集計")
スクリーンショット 2019-02-22 0.57.54
右のfilesビューにFIM集計.csvができました。

csvファイルをExcelで読み込む時は【1-11】Rで医療統計で必要なtable1を作るtableoneパッケージについて紹介しますをご参照ください。

ポイントとしてはファイルの出力先を$A$1ではなく$B$1にしてください。
$A$1だとなぜかエラーが出ます。
スクリーンショット 2019-02-22 1.04.57

スクリーンショット 2019-02-22 1.07.22

Excelにするとわかるのですが、小数点10桁まで表示されます。
もし小数点第一位までの表示にしたい時はround関数を使います。

round(数値, x)
たとえばxが1だと小数点第二位を四捨五入して小数点第一位まで表示します。

fim_summarize <- fim_long %>%
group_by(項目,性別) %>%
summarize(平均 = round(mean(点数), 1),
   標準偏差 = round(sd(点数), 1),
   最小値 = min(点数),
   最大値 = max(点数))
fim_summarize
スクリーンショット 2019-02-22 1.18.28



4.summarize関数を使うときの注意点。

group_by関数の順番に影響する

2でも紹介しましたが、groop_by関数で指定したグループが複数の場合、summarize関数で表示される順番はgroop_by関数の影響を受けます。

スクリーンショット 2019-02-22 0.15.27

あとでExcelで並べ替えるのはただ面倒です。もしcsvで保存をする時は何を示したいかをあらかじめイメージしておくことが重要になります。



2.欠損地があるとNAとなる

平均を求めるmean関数などはどこか1つでも欠損値(空欄)があると結果はNAとなります。

氏名 <- c("A", "B", "C", "D")
年齢 <- c(55, 63, 67, 71)
test_1回目 <- c(1,2,3,NA)
test_2回目 <- c(5:8) test_3回目 <- c(9:12)
data <- data_frame(氏名, 年齢, test_1回目, test_2回目, test_3回目)
data data %>%
gather(3:5, key = 回数, value = 点数) %>%
group_by(回数) %>%
summarize(平均 = mean(点数))
スクリーンショット 2019-02-22 1.53.38


もし結果にNAが出た時はまずはそもそものデータの入れ損ねがないか確認をし対応します。

それでも欠損値がある時はNAを省いて計算する欠損値を統計の技術を使って代入するといった方法があります。

もし欠損値を省いて平均を出す場合はna.rm = TRUEを付け加えます。

data %>%
gather(3:5, key = 回数, value = 点数) %>%
group_by(回数) %>%
summarize(平均 = mean(点数, na.rm = TRUE))
スクリーンショット 2019-02-22 2.06.51


ただ実は欠損値を省いた方がいいのかどうかという問題があります。ただ業務で傾向を確認したいなどであれば欠損値を省いてもいいと思いますが、きちんと出さないと行けない場面ではこれはこれできちんと勉強する必要があります。欠測データに関しては医療統計の本では紹介されていない事が多く専門書が必要かもしれません。


欠測データ処理: Rによる単一代入法と多重代入法 (統計学One Point)



summarize関数に入れられる関数は単一の値が出るものに限る。

summarize関数で使える統計量はmean関数,sd関数,median関数など単一の値になります。

ただ、関数の中には最小値と最大値を一度に出してくれるrange関数など複数の値を出すものがあります。

test_2回目 <- c(5:8)
range(test_2回目)
スクリーンショット 2019-02-22 2.27.00


range関数をsummarize関数に入れようとするとエラーが出ます。

data %>% gather(3:5, key = 回数, value = 点数) %>% group_by(回数) %>% summarize(平均 = mean(点数, na.rm = TRUE), 範囲 = range(点数))

スクリーンショット 2019-02-22 2.36.38

「1つの値しか入れられないのに2つ入ってるよ!」と怒られています。

スクリーンショット 2019-02-22 2.41.49

特にあるのが四分位範囲です。
四分位範囲はquantile関数を使って以下のように一度に値を出すことができます。
quantile(fim$年齢, c(0.1, 0.25, 0.5, 0.75, 0.9))
スクリーンショット 2019-02-22 2.45.59


しかしsummarize関数ではまとめて入れられないので1つずつ入れる必要があります。
fim_summarize <- fim_long %>% group_by(項目,性別) %>% summarize(平均 = mean(点数), 標準偏差 = sd(点数), 最小値 = min(点数), percent_25 = quantile(点数, 0.25), 中央値 = median(点数), percent_75 = quantile(点数, 0.75), 最大値 = max(点数)) fim_summarize
スクリーンショット 2019-02-22 3.01.32



そもそもの列のfactorの順番があってるのか?

gather関数のkey列に関してはfactor_key=TRUEで五十音順ではなく、元の順番に戻すことができます。

しかし他の列でfactorの順番が合っていない可能性もあります。

もしほかの列でfactorの順番を合わせるにはmutate関数とfactor関数を組み合わせて使うことができます。

今回は女性と男性を入れ替えてみます。
fim_summarize <- fim_long %>%
mutate(性別 = factor(性別, levels = c("男性","女性"))) %>%
group_by(項目,性別) %>%
summarize(平均 = mean(点数),
     標準偏差 = sd(点数),
      最小値 = min(点数),
   percent_25 = quantile(点数, 0.25),
   中央値 = median(点数),
   percent_75 = quantile(点数, 0.75),
      最大値 = max(点数))
fim_summarize
スクリーンショット 2019-02-22 3.01.32


factor関数の使い方は【1-10】Rでよく使われる型について説明しますをご参照ください


まとめ

今回はgroup_by関数とsummarize関数と、実際に集計を出し保存するところまで紹介しました。

これでひとまず第2章で行う予定だった「データを集計しやすいように形を整え集計する」が終わりです。

スクリーンショット 2019-02-08 10.33.40


ただ今回は「できるだけExcelの時点でデータは編集しやすい形式で保存している」ことを前提に話を進めています。

もっと形が整っていないデータの扱いやここでは説明できなかった項目も多くあります。

もし「もっと知りたい」「ここの情報では足りない!」ということであれば下記のサイトなどもご参照ください。


データハンドリング入門
https://kazutan.github.io/kazutanR/hands_on_170730/index.html




今までRでデータの変数名を変更したり条件でグループ化したりしました。






ここからは集計して平均や標準偏差などの要約を出したり、グラフを作るための準備に進みます。


こういったグラフを作るにはもう1つ工夫が必要です。

それはwideデータをlongデータに変更することです。

今回はlongデータとwideデータの違いを知り、longデータに変換するgather関数を紹介します。




1.wideデータとlongデータ

wideデータというのは1つのid(たとえば患者氏名)に対してデータが横に並びます。

スクリーンショット 2019-02-20 0.03.06
これはまた別の架空のデータです。4人にあるテストを3回ずつ行った設定です。

データを入力したり人の目で見る時はwideデータがわかりやすいです。

ただ今後出てくるのですが、Rではグラフを作るときに「『回数』で色分けして!」とか「『回数』で別々のグラフを作って」みたいな指定ができます。そのためにはlongデータが便利になります。


2.gather関数とspread関数

スクリーンショット 2019-02-20 0.53.33

wideをlongに変えるのがgather関数で、longをwideに戻すのがspread関数です。

ここで大切になるのがkey = と value=です。

key = も valueもlongデータの変数名に当たる部分です。wideデータにはそれに当てはまる名前を入れる欄がなく、列を分けることで表示しています。



3.gather関数の使い方

gather(使うデータ名, くっつける列, key = 要素の変数名,value = テストの値)



スクリーンショット 2019-02-20 1.12.43


まずくっつける列を指定します。
くっつける列は列名でも列番号でもどちらでも構いません。

key = は「1回目、2回目、3回目」に当たる部分の列の名前です。
ここでは回数としました。

value = は実際のデータに当たるところの列の名前です。
ここでは点数としました。


library(tidyverse)
氏名 <- c("A", "B", "C", "D")
年齢 <- c(55, 63, 67, 71)
test_1回目 <- c(1:4)
test_2回目 <- c(5:8)
test_3回目 <- c(9:12)

data <- data_frame(氏名, 年齢, test_1回目, test_2回目, test_3回目)

data %>% 
  gather(3:5, key = 回数, value = 点数) 

スクリーンショット 2019-02-20 1.29.48

変数名の頭を数字にするとRに怒られますので、1回目とせずtest_1回目としています。

それと今回data.frame関数ではなくdata_frame関数を使っています。
どちらも基本的には変わりませんが、data_frame関数はtidyverseパッケージに含まれている関数で、プログラミング初心者であれば少し機能が高いものといった程度で構わないと思います。data.frameとしても大丈夫です。



4.spread関数の使い方

スクリーンショット 2019-02-20 1.26.47

spread関数はlongデータから戻します。

data %>%
gather(3:5, key = 回数, value = 点数) %>% 
  spread(key = 回数, value = 点数)
  スクリーンショット 2019-02-20 1.40.16


gather関数でlongデータにしたものをそのままspread関数でwideデータに戻しました。

そのためもとのdataに戻っています。


5.実際にやってみる

今回はExcelで架空のデータを作りました。

FIM.xlsx

スクリーンショット 2019-02-19 22.25.41


データには氏名・年齢・性別・時期とFIM(18項目の評価と運動項目合計、認知項目合計、全体の合計)が入っています。運動合計は1~13項目目の合計、認知は14~18項目目の合計、FIM合計は18項目の合計です。
そしてタブには「入院時・1ヶ月・退院時」というタブがあります。


ダウンロードした後、プロジェクトの指定フォルダにファイルを移動させておけば、以下のコマンドで上記の画面まで進みます。今回は入院時のデータのみ使います。

liburary(tidyverse)
library(readxl)
fim <- read_excel("FIM.xlsx", sheet = "入院時")
view(fim)


まずどんなデータか確認してみます。

head(fim)
str(fim)
スクリーンショット 2019-02-20 1.54.48

スクリーンショット 2019-02-20 1.55.46

100 obs. of  25 variablesと書いてあるので100人のデータで25列あるということです。

列が多いので、列番号も取得します。
列番号を取得する時はt関数とnames関数の組み合わせが便利です。
またはdata.frame関数とnames関数の組み合わせでもできます。

t(names(fim))
data.frame(names(fim))

スクリーンショット 2019-02-20 2.01.28


この中で5列目の「食事」から25列目の「FIM合計」まではいってしまえば全部FIMというテストの点数です。

なので、これを全部gather関数でまとめてlongデータに変えます。

ここではkeyを回数、valueを点数という列名にしました。好きな名前で構いません。
下の結果を見て、keyとvalueの関係を確認してみてください。

fim_long <- fim %>% 
  gather(食事:FIM合計, key = 項目, value = 点数) 

スクリーンショット 2019-02-20 23.00.29


氏名〜時期までは変わっていませんが、5列目〜25列目がなくなり、代わりに「項目」と「点数」という列ができています。

またA tibble: 2,100 x 6となっており、2100行×6列の表に変わりました。
だいぶ縦長に変わりました。


まとめ

今回はlongデータ、wideデータの説明とgather関数(spread関数も)を紹介しました。

まだこれだけではメリットがわからないと思います。

しかし次に行うgroup_by関数とsummarize関数を行う時やグラフを作る時にこの作業が大きな意味を持つことになります。

次回はこのデータを使って要約(グループごとの平均や標準偏差など)をしていきます。


追記

gather関数のkey = でつなげた要素は五十音順になっている


gather関数でlongデータにした場合、key =に当たる部分の要素はどうなっているのでしょうか?

class(fim_long$項目)
スクリーンショット 2019-02-20 23.30.38


項目は"character"(文字列)となっています。

そしてこのままグラフを作ると下の左の図のように並びが五十音順となります。
これでは困ります。できれば右図のようにもとの順で並べたいところです。

スクリーンショット 2019-02-20 22.22.01



gather関数にfactor_key = TRUEをつける


gather関数内でfactor_key = TRUEを加えるとkeyの列をfactor型にし、順番も元の順番になります。
https://tidyr.tidyverse.org/reference/gather.html より

fim_long <- fim %>% 
  gather(食事:FIM合計, key = 項目, value = 点数, factor_key = TRUE) 
fim_long

class(fim_long$項目)
スクリーンショット 2019-02-21 1.27.33


こうすると集計やグラフ作成で順番が崩れずに表示することができます。

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